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利他・人は人のために生きる

知識や理論の前に、人としてどう生き、どう死ぬか〜利他・人は人のために生きる / 稲盛和夫 & 瀬戸内寂聴〜

  • 2021年2月3日
  • 2021年2月28日
  • 読書
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この記事は、『利他・人は人のために生きる』という本についての書評とこの本から気づかされたことをまとめたものです!

知識や理論の前に、人としてどう生き、どう死ぬか
〜利他・人は人のために生きる / 稲盛和夫 & 瀬戸内寂聴〜

稲盛和夫さんが大好きな私は、偶然家に置いてあったこの本に自然に手が伸びていました。

瀬戸内寂聴さんに関してはあまり存じ上げませんでしたが、少し読みはじめた途端、お二人の言葉1つ1つに心が引き込まれ、一気に読み上げてしまいました。

今回は、この『利他・人は人のために生きる』(稲盛和夫/瀬戸内寂聴著)を読んでみて、『知識や理論的な思考を身に付ける前に、人としてどう生き、どう死ぬかを真剣に考える必要がある』と強く感じたので、本の内容も交えながらご紹介していきたいと思います!

まずは簡単ではありますがお二人のプロフィール紹介!
瀬戸内寂聴
・1922(大正11)年5月15日徳島生れ。東京女子大学卒。
・1957(昭和32)年「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞受賞。
・1973年11月14日平泉中尊寺で得度。法名寂聴(旧名晴美)。
・1992(平成4)年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、1996年『白道』で芸術選奨、2001年『場所』で野間文芸賞、2011年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。
・1998年に『源氏物語』(全10巻)の現代語訳を完訳。2006年文化勲章を受章。
・その他著書多数。新潮社HPより

稲盛和夫
・1932年、鹿児島市に生まれる。1955年鹿児島大学工学部を卒業後、京都の碍子メーカーである松風工業に就職
・1959年4月、京都セラミック株式会社(現京セラ)を設立。代表取締役社長、代表取締役会長を経て、1997年から取締役名誉会長(2005年からは名誉会長)を務める。
・1984年、電気通信事業の自由化に即応して、第二電電企画株式会社を設立。代表取締役会長に就任。2000年10月、DDI(第二電電)、KDD、IDOの合併によりKDDI株式会社を設立し、取締役名誉会長に就任。2001年6月より最高顧問となる。
・2010年2月には、政府の要請を受け日本航空(JAL、現日本航空株式会社)会長に就任。代表取締役会長を経て、2013年4月より取締役名誉会長、2015年4月に名誉顧問となる。
・一方、ボランティアで、全104塾(国内56塾、海外48塾)、14,938人の経営者が集まる経営塾「盛和塾」の塾長として、経営者の育成に心血を注いだ(1983年から2019年末まで)。
・1984年には私財を投じ稲盛財団を設立し、理事長(現在は「創立者」)に就任。同時に国際賞「京都賞」を創設し、毎年11月に人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰している。

稲盛和夫OFFICIAL SITEより

このように、非常に輝かしい功績を遺されてきたお二人ですが、とても人間らしく、親しみやすいお人柄を持った方々なのです。

同書はお二人の対談形式で書かれているので、とても読みやすい本になっています!

本の内容は、以下の6章に分けられています。

第1章:今こそ、勇気を
第2章:なぜいい人ほど不幸になるのか
第3章:「利他」のすすめ
第4章:日本を変えよう、今
第5章:人はなぜ「働く」のか
第6章:「天寿」と「あの世」の話
この本は、2014年に刊行されたもので、東日本大震災の後に行われたお二人の対談を文字に起こしたものなので、本書の内容も震災に沿ったお話が多くなっています。
そんな本書から、いくつか印象的だった言葉をご紹介しながら気付きを共有したいと思います!

人の想像力などたかが知れているからこそ、相手を思いやり続ける気持ちが大切

『人を思いやることが大切』という話はよく耳にすると思います。

しかし、戦争の話や震災の話を聞いたときに、『よくないことだ』や『可哀想だ』などと被災された方を思うことがあるかも知れませんが、実際のところは体験していないので、そこまで本気で理解できていない、という事実もあると思います。

飢えたことのない人は、飢えた人の悲しさなんて理解できません。でも、簡単にはわからないからこそ、もっともっと想像力を使って、相手を思いやろうとしないといけないんです。

p36 瀬戸内寂聴さんより

この言葉を聞いた時に思い出したのは、初めて骨折したときにやっと、骨折していた友人の辛さがわかったということでした。実際に自分も体験してみてやっと、『彼はこんなにも辛かったのか』と理解できるようになった体験がありました。

そこで自分の想像力のなさを実感したんです。

でも、想像力のなさを実感できたら、それを自戒しつつ目の前の人のことを理解しようと努めることが、とっても大切なのだと気づかされました。

その努めこそが、『本当に相手のことを思いやる』ことなのです。

世のため人のために生きることによる見返りを求めてしまっている時点で、利己的である

『世のため人のために生きなさい』という本や格言を目にすることは多いと思います。

それ自体はとってもとっても素敵なことですし、人として大切な心持ちです。

しかし、瀬戸内寂聴さんは以下のようにおっしゃっていました。

「他人に善いことをしたら、自分にも善いことが返ってくる」なんて思うのは、もうすでに、善い報いを期待している、利己的な考えでしょう? そうじゃない。自分のために何かを期待したって駄目。だけれども、期待しないでいて、ふっと気がついたら(中略)いつの間にかこんなにうまくいっているなと思う時がある。

p100 瀬戸内寂聴さんより

『世のため人のために行動しよう』という気持ちは本当に大切なことですが、その先に何を目指すのか、ということの方が大切なのだと気づかされました。

最終的に大切なことは、『見返りを求めない純粋な利他の心』なのだと思いました。

単に長生きすることが必ずしも善とは限らない、人としてどう生き、どう死んでいくのか

そんな利他の心を持ちながら生きていき、死んでいく時に安らかに死ぬにはどうしたらよいのか?

少子高齢化が進む日本の中で、介護問題なども露出してきた社会に対して、お二人の見解を伺うこともできました。

稲盛さんは以下のようにおっしゃっています。

その人その人の寿命というものは、それはもう何かよくわかりませんけれども、運命の中で決まっているものだろうと思います。(中略)「健康でいること」「長生きすること」が人生の目的のようになってしまう。しかし自分が「健康でいること」が目的になると、「自分だけがよければいい」と、やっぱり「利己」につながってしまいます。

p208 稲盛和夫さんより

生きるということの中でも大切な、人を想う気持ちは、死ぬ時も大切なのだと思います。

また文中では、人間だけが生殖活動後にこんなにも長く生きる理由は、長くいきた分の経験や想いを、後世に伝えていくためだというお話もありました。

このお話を聞いて、自分は改めて、植物人間のようになってまでは生きていはいたくないと思いましたし、自分の役目をしっかりと全うしたら、あまり長生きしすぎて文句を言われる前に死んでしまいたいと思いました。(笑)

これは個人の考え方ですが、ただ『生きる』ということだけに固執しすぎるのではなく、後世に伝えていきたいことを伝えきったら、潔く死んでいく、そして大切な人に悲しんで弔ってもらうという行為もまた、人間の美しさなのだと思います。

知識や理論の前に、人としてどう生き、どう死ぬか

いかがでしたでしょうか。

本書の中にはとっても素敵な言葉がまだまだありますので、本当は全部紹介したいのですが、文量の問題でこのくらいになってしまいます。。(笑)

文中には、稲盛さんがJALの会長職に就かれた時の話も紹介されていました。

倒産したにも関わらず、プライドが高いため利己的に行動していた社員を全員『意識改革』することによって、たった2年で最高益を達成したお話は、とても刺激的でした。

是非そのお話も、本を手に取って読んでみてください。

この本を読んで、改めて『見返りを求めることなく人を思いやる気持ちとともに生き、死んでいきたい』そう想うようになりました。

正直、死ぬということに関してはまだ想像できないことも多いですが、とにかくまずは、目の前のことに一生懸命に、利己的にならずに生きていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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